特別養護老人ホーム　カーサ月の輪
が大切にしていること

これまでの生活が明るく楽しいものであったように、カーサ月の輪にご入居されてからも、
いかに楽しく暮らしていただけるかということに、様々な取り組みを行っています。

出て行く「場」を作る

今までの特養は、どこか閉鎖的な雰囲気がありました。カーサ月の輪に来られる多くの方が「特養に入ったら、自由に買い物にも行けへん」と、以前はそのように思っていた事を話されます。
カーサ月の輪では、たくさんの外出の機会があります。近くのスーパーへの買い物や自然に触れ合える公園へのドライブや散歩。行き付けの喫茶店や散髪屋、コンサートへ出掛けられる方も。
職員と出掛けることも楽しいけれど、やはりご家族と出掛けたいと思っておられる方もたくさんいらっしゃいます。たまには、我が家に帰ってゆっくりしたいですよね。その方の我が家は、やはり、大切なご家族のいるご自宅ですから。
外出・外泊にはもちろん、職員もお手伝いをさせていただいています。
またひとつ、大切な思い出が出来ました。 　

　 　

したいことを実現する

特養にご入居されても、行きたいところもあれば、したいこともたくさんある。
特養で生活をされている方は、要介護の認定を受けておられる方ではありますが、どなたであっても、したいことを実現することが出来ます。
ストレートに思いを伝えてくださる方もいれば、ご自身では思いを伝えることが難しくなられた方もいらっしゃいます。
私たち職員は、その方の思いをお聞きすることや少しの表情の変化からも、今、何をしたいと思っておられるのか常から感じられるように意識しています。

温泉に行きたい。好きな果物をお腹いっぱい食べたい。
家族とお墓参りに行きたい。
のど自慢大会に出たい。生まれ故郷に里帰りをしたい。
少し遠いけど、今も元気にしている妹に会いたい。
野菜を植えて、収穫をしたい。魚釣りに行って、その魚を飼いたい。

施設が開設してから、皆さんのたくさんのしたいことが実現できました。
今もまた現在進行形のしたいことがたくさんあります。
したいことをしようとする時の皆さんのパワーは、職員の想像をはるかに超えています。
まるで、こちらが元気をいただけているようです。

家族、友人、地域との関係を継続する

出掛けることも、したいことを実現することも、それはご本人と職員だけでは出来るものではありません。大切なご家族やご友人がいて下さればこそ、出来たことも多くあります。また、出掛ける先にはこちらをサポートしてくださる地域の方々がいらっしゃいます。「あんたとこが来るときは、また言うてくれたらええで。いつでも待ってるからな」心温まるお言葉に甘え、またまた次の計画を立てています。
ご家族・ご友人にお出会い出来ること、また住み慣れた地域とのつながりを感じ続けられること。それは、カーサ月の輪へご入居されても、ご自宅でごくごく普通に過ごされていた頃と変わらずに続けていってもらいたいところです。
職員だけでは全てのことが出来ませんが、ご本人の周りにはたくさんの大切な方がいらっしゃるということは、ご本人にとって何よりも心強く感じられることであり、カーサ月の輪での安心できる生活につながるのではと考えています。
いつもたくさんの方に支えていただき、大変感謝をしております。
皆さんがいつまでも安心して楽しく暮らしていただけるように。

特養は普通の暮らしを送っていただくところです。
施設だから、これくらいの事は仕方がないなんてことは、職員は考えていません。今までの特養とは違う、あくまでも普通の暮らしを送っていただくために。
毎日のお着替えをすること。夜のパジャマ更衣はもちろんですが、肌着を着替えていただき、気持ち良く眠っていただいています。もちろん、トイレの中で着替えるなんてことは行いません。
お風呂には、毎日入る方もいらっしゃれば、就寝前に入る方もいらっしゃいます。その方の習慣も大切にしたい、ひとつのこだわりです。
お食事時には、車いすのままではなく、しっかりと椅子に座り直しをされ、安定した安全な姿勢の中で、お食事を食べていただけます。誤嚥の防止という観点と、自分の目で見て、美味しくご飯を食べるという事がその方の気持ちを前向きにさせてくれます。